ダン・クラーク著 · ペーパーバック · 電子書籍

ビットコインを正しく解説する

経済・政治・技術という三つの視点から、ビットコインを一冊で解説します。基礎から実践的な深い理解まで、価格チャートではなく全体像を知りたい人のために書かれた本です。

『ビットコイン完全ガイド』の書影

各章の詳しい解説記事は英語版でご覧いただけます

ブロック高

959,521推定

発行済みコイン

20.06M上限2100万枚のうち

次の半減期

~90,479 ブロックブロック1,050,000まで

英語版のAmazonレビュー45件4.5 / 5

業界での7年間、そのうちBinance Academyでコンテンツ責任者を務めた経験から書かれた一冊です。誇大な宣伝も価格予想もありません。どう動くのか、なぜ存在するのか、これからどうなりうるのかを扱います。

まず、お金の話

ビットコインが答えようとしている問題を理解しなければ、ビットコインそのものは理解できません。第1章はそこから始まります。世界が動く土台になっている、奇妙な集団的フィクションの話です。

第1章「お金とは何か?」より

お金とは何でしょうか。一見、愚問のように聞こえます。お金が何かは誰でも知っています。銀行アプリに表示される数字、財布に折りたたまれた紙幣です。しかし、お金とは本当は何なのでしょうか。

その本質において、お金とは集団で合意された幻想にすぎません。社会がその幻想を受け入れているのは、それが生産的な商取引と、文明全体の統治を支える土台になっているからです。

合意をつくる機械

雑音を取り払えば、ビットコインはひとつの発想に尽きます。何千人もの他人が、審判を置かずに同じ台帳を保ち、不正をはたらく者を捕まえるという発想です。それを可能にしているのは三つの仕組みです。

ひとつの台帳、どこにでも

すべてのフルノードが、2009年以降のあらゆる取引の完全な複製を保持しています。改ざんしたり、差し押さえたり、こっそり書き換えたりできる「原本」は存在しません。記録を書き換えるには、全員の記録を同時に書き換えなければなりません。

ハッシュでつながるブロック

取引はおよそ10分ごとに、ひとつのブロックへまとめられます。各ブロックは直前のブロックのを含んでおり、履歴を溶接するようにつなぎます。ひとつのブロックに手を加えれば、それ以降のすべてのブロックが壊れます。

プルーフ・オブ・ワーク

マイナーたちは次のブロックのための希少なハッシュを探して競い合い、そのために実際の電力を消費します。これがです。勝つには費用がかかり、嘘をつけば同じ費用を払って何も得られません。正直であることが、単純に唯一もうかる選択なのです。

ハッシュを壊してみる

ビットコインが使う関数、SHA-256です。メッセージを書き換えてみてください。

8131e6f4b45754f2c90bd06688ceeabc0c45055460729928b4eecf11026a9e2d

上のメッセージのSHA-256256ビット

一文字変えるだけで、出力のおよそ半分が反転します。これがアバランチ効果です。ビットコインの履歴をこっそり書き換えられない理由が、ここにあります。初期表示のメッセージは、サトシが史上最初のブロックに残した新聞の見出しです。

この場でブロックをマイニングする

ハッシュの先頭に十分な数のゼロビットが並ぶを探します。

試行回数

0

速度

0/s

経過時間

0.0s

··· マイニングを押すと、ブラウザが推測を始めます ···

21,000,000枚、永遠に

中央銀行は会議を開き、お金がどれだけ存在するかを決めます。ビットコインは2008年に一度だけ決め、それをソフトウェアに書き込みました。2140年ごろに終わるのスケジュールに沿って発行される、2100万枚です。どんな委員会も、この数を増やす決議はできません。

上限 21,000,000 95.5%が発行済み 2009 2012 2016 2020 2024 2028 → ~2140 0

破線はそれぞれ半減期を示します。ブロック報酬が21万ブロックごとに、予定どおり半分になります。すでに4回、2008年に書かれたとおりに起きました。5回目はブロック1,050,000で訪れます。

これまでの発行量

20.06M 枚 · 95.5%

名目上の供給量です。300万から400万枚が永久に失われたと推定されるため、実際に流通している量はこれより少なくなります。

1ブロックあたりの新規コイン

3.125 BTC

2009年には50 BTCでした。2028年には再び半分の1.5625 BTCになります。

次の半減期までの進捗

ブロック959,521 / 1,050,000。2028年春の見込みです。

最後のコインが採掘される時期

~2140

それ以降、マイナーの報酬は取引手数料のみになります。

記録に残る17年

ビットコインの歴史は、他のどの金融システムにもない形で公開されています。あらゆる高騰、あらゆる詐欺、あらゆるブロックが保存されています。ビットコインを形づくった13の場面を、醜い出来事も含めて紹介します。

  • 2008年10月31日

    ビットコインのホワイトペーパー公開

    匿名のサトシ・ナカモトが暗号技術のメーリングリストに「Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System」を投稿し、プルーフ・オブ・ワークで守られた分散型デジタル通貨を提示しました。

  • 2009年1月3日

    ジェネシスブロックの採掘

    サトシ・ナカモトがブロック0を採掘してビットコインのネットワークを起動し、コインベースに「Chancellor on brink of second bailout for banks」という見出しを埋め込みました。

  • 2010年5月22日

    ビットコイン・ピザ・デー

    ラズロ・ハニエツが2枚のピザに1万BTCを支払いました。ビットコインによる物品購入として記録に残る最初の例で、現在ではコミュニティが毎年祝う日になっています。

  • 2011年2月9日

    ビットコインが1ドルに到達

    ビットコインの価格が初めて米ドルと等価(1 BTC = 1ドル)になりました。

  • 2012年11月28日

    最初の半減期

    ブロック210,000でブロック報酬が50 BTCから25 BTCに下がりました。新規供給を予定どおり減らす、最初の一歩です。

  • 2014年2月28日

    マウントゴックスの破綻

    当時ビットコイン取引の大半を扱っていたマウントゴックスが、盗難によりおよそ85万BTCを失い、出金を停止して破産を申請しました。

  • 2017年12月17日

    ビットコインが2万ドルに接近

    ビットコインは約19,783ドルの高値をつけ、2017年のおよそ20倍の上昇を締めくくりました。その後、長い弱気相場が始まります。

  • 2021年9月7日

    エルサルバドルでビットコインが法定通貨に

    エルサルバドルのビットコイン法が施行され、同国は米ドルと並んでビットコインを法定通貨とする最初の国になりました。国営ウォレット「Chivo」がこれを支えました。

  • 2022年11月11日

    FTXの破綻

    約80億ドルの資金不足が明らかになり、取引所FTXが破産を申請しました。ビットコインは数年来の安値まで下落し、業界の信頼は大きく損なわれました。

  • 2024年1月10日

    SECがビットコイン現物ETFを承認

    SECがブラックロック、フィデリティ、グレースケールなどによる11本のビットコイン現物ETFを承認しました。翌日には取引が始まり、記録的な出来高となりました。

  • 2024年12月5日

    ビットコインが10万ドルを突破

    大統領選後の楽観と現物ETFへの強い需要を背景に、ビットコインが初めて10万ドルを超えました。

  • 2025年3月6日

    米国の戦略的ビットコイン準備が創設

    トランプ大統領が大統領令に署名し、連邦の事件で押収したビットコインを長期の準備資産として保有する戦略的ビットコイン準備と、より広い範囲のデジタル資産備蓄が設けられました。

  • 2026年6月

    ビットコインが深い弱気相場に入る

    ビットコインは2025年の最高値からおよそ50%下落し、21か月ぶりの安値となる58,000ドル近辺まで沈みました。連邦準備制度の引き締め姿勢、米国の新たな関税、大規模なレバレッジ解消が重なりました。

読者の声

★★★★★
An excellent guide for anyone looking to understand Bitcoin, exactly what I needed as a beginner. It breaks down everything in simple language, and it is clear the author knows his stuff. Definitely recommend, whether you are just starting out or want to deepen your knowledge.
Angela Dawson · Verified purchase, Amazon UK
★★★★★
Solid read with enough detail for students of crypto. Rare to see cool anecdotes from Asia.
Ng Wei Leen · Verified purchase, Amazon Singapore
★★★★★
A great introduction to Bitcoin history, including the highs and lows and the very scammable environment around it.
M Griswold · Verified purchase, Amazon

引用はすべて英語版に対するAmazonの公開レビューで、原文のまま掲載しています。批判的なものも含め、すべてのレビューを読む

『ビットコイン完全ガイド』の書影

本を手に入れる

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このページの内容は、すべて短縮版です。本書はその長い版にあたります。13章、誇大な宣伝なし、これ一冊で足りるビットコインの本として書かれています。

まず1章を無料で読む

『ビットコイン完全ガイド』著者、ダン・クラーク

著者について

ダン・クラークは2017年の強気相場のさなか、シンガポールでビットコインに出会い、以来この業界で働いてきました。その大半は世界最大級の取引所で教育部門を率い、初めて暗号資産に触れる何百万人もの読者に向けて、わかりやすく伝える仕事に費やしてきました。

ダンについて詳しく

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ハッシュ

一方向の指紋です。SHA-256はどんな入力も256ビットに変換します。同じ入力からは必ず同じ出力が得られますが、そこから逆算する方法はなく、実際に計算せずに出力を予測することもできません。下の実験で試してみてください。

プルーフ・オブ・ワーク

膨大な計算が費やされたことを示す証拠で、検証はマイクロ秒で済みます。作り出すのは極端に難しく、確かめるのは簡単です。この非対称性が台帳を守っています。

ナンス

同じブロックから新しいハッシュを得るために、マイナーが何度も変える数値です。マイニングとは、ブロックのハッシュがネットワークの目標値を下回るまでナンスを試し続けること、それ以上に特別なものではありません。

半減期

21万ブロックごと、およそ4年ごとに、ブロックを採掘した報酬が半分になります。これがビットコインの金融政策のすべてです。2008年に公表され、以来ずっと予定どおり実行されています。